2015年 01月 31日

Entry Island

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Entry Island by Peter May

昨年は英語の本を読むぞ~と意気込んだものの、一冊も読み終わることがなく終わってしまいました、、、
今年こそ、せめて一冊は読みたいな、と思っていたのですが、なんと~!思いがけなく1月中に一冊読み終わってしまいました。
それもこれも、この本が思いのほかすごく面白かったお陰なのですが。

こちらの本、昨年末のCWAダガー賞にノミネートされていたうちの一冊。
(CWA 、、、Crime Writer Awards)
Peter Mayと言うスコットランド人作家による、カナダの離島が舞台のミステリ小説です。



From the Back Cover (アマゾンのサイトよりあらすじ紹介の抜粋)
IF YOU FLEE FATE... FATE WILL FIND YOU...
When Detective Sime Mackenzie is sent from Montreal to investigate a murder on the remote Entry Island, 850 miles from the Canadian mainland, he leaves behind him a life of sleeplessness and regret. But what had initially seemed an open-and-shut case takes on a disturbing dimension when he meets the prime suspect, the victim's wife, and is convinced that he knows her - even though they have never met. And when Sime's insomnia becomes punctuated by dreams of a distant Scottish past in another century, this murder in the Gulf of St Lawrence leads him down a path the could never have foreseen, forcing him to face a conflict between his professional duty and his personal destiny.

上のあらすじ紹介が英語なので、簡単に私なりのあらすじ紹介を、、、

モントリオール警察のSime(シーム、と発音します)Mackenzieはカナダ本土から850マイル離れた離島での殺人事件の捜査に携わることになります。
モントリオールはカナダの中のフランス語圏の土地ですが、事件のあった離島、通称Entry Islandはスコットランド人が移住して住み着いた島であり、島民は英語しか話さない為、スコットランド人を先祖に持ち、フランス語と英語を話すことが出来るSimeが選ばれチームに同行します。
Simeは同じ警察署内で働くMary-Angeと結婚していましたが、現在では破たん状態にあり、彼は関係がこじれてからはずっと不眠症に陥っています。
そんな時に訪れたこの島で、被害者の男性の妻であり、事件の第一発見者、そして加害者と目される女性と会った瞬間にSimeはこの女性を知っている、と自覚します。
この自覚が何を意味するのか、そして残忍な犯行は本当に妻が行ったものなのか?

犯人捜しの部分もさることながら、私が夢中になって読んでしまったのが、SimeのGreat-great-grand fatherにあたるSime(同名なのは、父親が彼の名前を息子に名付けたため)がスコットランドからカナダに移住するまでの苦難に満ちた生涯について書かれている挿話部分。

18世紀に起こったジャコバイト党の反乱以後、英国政府はスコットランド各地に英国人領主を置いて、スコットランド人を搾取します。
冷酷な英国人領主は領民が農作を行うより、羊を飼った方が得である、として領民を追い払い、戻って来ないように家々を焼き払い、そして彼らを船に押し込んでカナダなどの新天地へ送り出しました。
Simeもそんな運命の渦に巻き込まれた青年の一人でした。
彼は幼少の頃、思いがけない出来事から領主の娘と出会い、そしてその後再会し、恋に落ちます。
ところが、そのことが彼だけでなく、家族や村人たち全員の運命を変えることになるとは幼い彼らには思いつく術もありませんでした。

カナダに渡ってからも続く困難、そして悲しみ。
Simeは果たして幸福をつかむことが出来るのでしょうか?

と、こんな感じなのですが、思いがけないところから、現在と過去が繋がる部分は本当に読みごたえがありました。

アイルランドでじゃがいも飢饉があり、大勢の人たちが新天地を目指したことは知っていましたが、同じ時期にスコットランドでもじゃがいも飢饉が発生していたとは知りませんでした。
そんな訳で小説の中にはスコットランド人だけでなくアイルランド人も登場します。
そんなことも私が小説に入りこめた理由の一つだったかも。

小説後半は各所に涙腺を緩くさせる感動的な部分がたくさんあり、何度字が涙で滲んで先を読めなくなったことか、、、(苦笑)

カナダの雄大な自然、離島のつらい暮らし、不便極まりない島の暮らしにこだわる被害者の妻、Kirstyと警察官Simeには一体どんな運命のつながりがあるのか?
ミステリの醍醐味、そして運命の不思議を感じたい方にはぜひお勧めの一冊です。

最後にこの本をより面白く読めたのも、カナダ在住のpapricaさんのブログで紹介される素晴らしい自然がいっぱいの写真のお陰でした。
その写真のお陰で、小説の舞台をより鮮やかにイメージすることが出来て、面白く読み進めることができました。
この場を借りてお礼と代えさせてもらいます。
papricaさ~ん、どうもありがとうございました~!^^
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by jamieoliverlove2 | 2015-01-31 00:00 | Book Club


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