Strawberry and Vanilla Cream

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2015年 04月 24日

アイルランド旅行記6、Cobh

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旅もようやく半分の日程が過ぎました。
この日も曇天のお天気。
コークを離れて次の宿泊先に移動します。

その前にコーク市内から約20分程のところにある場所へ寄りました。



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コーク市内を出てしばらく走るとあっという間に目的地に到着。
Cobh(コーブ)です。

かつてこの街はQueens Townと呼ばれていましたが、アイルランド共和国として独立した際、元のCobhと言う名前に戻されました。

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コークからの路線の終点はここ。
海に面したところに駅舎が建っています。

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駅のはずれに無料駐車場がありました。
そこに車を停めて目的地まで歩いていると、何やら無骨な船が停まっているのに気付きました。

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アイルランド海軍の巡視船のようでした。

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あ、ボートのエンジンはヤマハですよ!

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白いヴァンがやって来たな~と思ったら、食糧を積んできていました。
夫が「いっぱいあるな~!」と言ったら食材を下ろしていた一人が「ボーイズをハッピーにするためにはこれぐらいないと足りないのさ~!」と陽気に答えてくれました。

さて、このコーブが世界的に有名なのは、、、

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これ、タイタニック号です。

アメリカに向かうタイタニック号が最後に寄航した地がコーブでした。

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鉄道のコーブ駅のお隣にタイタニック号に関した資料を集めたコーブヘリテージセンターがあります。
ここでもファミリーチケットを購入、25ユーロでした。

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この博物館に入る前にちょっとした出来事がありました。

訪れた日はグッドフライデー。
英国ではバンクホリディと呼ばれる公休日です。
当然カトリック教国のアイルランドも公休日だろう、と思ってサイトで開館時間を見ると、公休日の場合は11時開館、と書いてありました。

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そこで11時少し前に到着するようにホテルを出発。
博物館前には5分前に着きました。

博物館の前にはドイツ人の観光客の団体さんがいっぱいいて、どうやら彼らも開館を待っている様子。

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ところが11時を過ぎても団体さんたちは動く様子がありません。

夫が「もう開いてるんじゃないの?」と言うので、団体さんたちを追い越して博物館のドアを開けると、とっくにオープンしてました!

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ドイツ人の団体さんは開館時間を待っていたのではなく、ガイドさんの説明をただ聞いていただけだったのです(汗)

しかも後で分かったのですが、なんと、アイルランドはグッドフライデーは公休日ではありませんでした!
と言うことで、この日の開館時間は通常営業の9時半だったのです、、、

コーブヘリテージセンターのサイトはこちらをどうぞ。

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こちらは巨大な船のモデル。

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SS Serviaと言う船のモデルで、かつてリバプール~クイーンズタウン(コーブ)~ニューヨークを就航していたそうです。
このモデル、1992年のトム・クルーズとニコール・キッドマンが主演した「Far and Away」と言う映画で実際に使われたのだそうですよ。

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ここにはタイタニック号の他にも様々な展示がありますが、私が興味を惹かれたのがこちら。

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タイタニック号でもそうでしたが、船の上層部、いい客室に乗れるのは当然のことながら金持ちの乗客だけ、残りの貧しいアイルランド人の移民たちはみな船の下層部に押し込まれていました。

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その様子が再現されていますが、本当によく我慢したな、、、と胸が一杯になります。

アメリカに移住しなければ餓死するしかなく、ギリギリの選択の中、こんなひどい環境でも我慢して海を渡るしかなかった彼らを思うと、なんともやるせない気持ちになりました。

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年初に読んだこの本に出てきたGrosse Isleについての展示もありました。

当初、アイルランドからはアメリカよりもカナダに渡る人の方が多かったそうです。
Grosse Isleはカナダのケベックにある島の名称です。

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アイルランドやスコットランドから来た船は必ずここへ寄航することが義務付けられていました。
当時流行り病の上陸を恐れていたカナダ政府が取った措置で、ここへ寄航し、数週間の後、病の症状が現れなかった者だけがカナダ本土へ移動することが許されました。

多くのアイルランド人やスコットランド人たちがこの島で、カナダ本土へ渡ることなく命を落としました。

詳しくはWikiをご覧ください。

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ここには島流しに関しての展示もありました。

英国で罪人がオーストラリアやニュージーランドへ島流しにされていた歴史がありますが、1868年に廃止されるまで約16万人の人間が送られたのだそうです。

廃止になった理由は財政問題から。
意外なのでちょっと驚いたのですが、考えてみたら人間をあの時代に何万キロも離れた土地へ送るコストを考えたら相当なものですよね。
結局オーストラリアに島流しにするよりも、自国内で罰した方が余程安上がりだ、と言う理由で廃止になったのだそうです。

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さて、ここからいよいよタイタニック号の展示です。

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タイタニック号の悲劇は映画や物語などで多く語られているので、多くの人たちがよく内容をご存知だと思います。

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建造中の写真。

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エンジンルームの床に使われていたブロック。

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そして、こちらはタイタニック号の親会社であった、ホワイトスターラインで使っていた食器。

このホワイトスターラインと言う会社はすでにないのですが、ここの会社が保有していた他の客船で使われていたマーク入りの食器やデッキチェア、様々なグッズはコレクターが多く、オークションなどでは高額で取引されています。

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タイタニック号の船内の写真。

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さぞかし就航当時は最先端の豪華で素晴らしい船内のインテリアだったのでしょう。

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涙を誘わずにはいられない、犠牲者の方たちの遺品もありました。
こちらの手紙は乗客が最後に寄航したコーブで家族にあてた手紙。
この後、大西洋上で氷山に衝突、沈没しました。

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こちらのガラスの小瓶は沈没後にコークの浜で見つかったもの。
中にはタイタニック号に乗り合わせた乗客の手による手紙が入っていました。
日付が滲んで読めないのですが、4月10日か13日、、、と書いてあるようです。
10日ならば出航してすぐ、13日ならば衝突直前、もしくは衝突後の手紙と言うことになるそうです。

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こちらのメダルはブラウン神父、と言う方が戦後受けられたもの。

このブラウン神父、とても運の強い方だな、と私は思ったのですが、親族がタイタニック号に乗るため、彼も英国から共に乗船し、最後の寄港地コーブで下船したそうです。
その1週間ほどの船旅の間に多くの写真を撮っており、それが今現在タイタニック号を紹介するためによく使われています。

その後、彼は2度の世界大戦に従軍しましたが、どちらも無事に帰国。
帰国したあと、世界各地をキリスト教の布教のために巡り、最期はオーストラリアで悠々と余生を送り亡くなったそうです。

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展示にはこういうものも。

タイタニック号に一体どこの誰が乗り合わせていたのか?
お金持ちな乗客ならともかく、下層部に乗り合わせるような貧しいアイルランド人たちの中には、偽名や通称名、他人のチケットを譲り受けて乗り合わせた人たちも多くいました。
現在ではほぼ全員の名前が判明しているそうですが、沈没当時はかなり混乱したのではないでしょうか。

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タイタニック号の悲劇の後、船旅は衰退の道を辿るどころか最盛期へと向かいます。

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こちらはQueen Mary号の記念グッズ。

50年代、60年代が豪華客船の最盛期でした。
この小さな入り江の町、コーブにも多くの豪華客船が寄航しましたが、70年代に入ると時間がかかる船の旅に代わり、今度は航空機の時代となります。

そしてこのコーブの町も今現在のように、静かな時の止まった町へと変化していったのです。

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50年代のもっともグラマラスだった時代の船室を再現してありました。

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このドレス、素敵!!!

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さて、アイルランドから海を渡った彼らは一体どうなったのか?

大抵はこんな風に下宿人として狭い部屋に間借りして共同生活を送りながら、新しい人生を切り開いていったようです。
狭い部屋であっても、飢えて苦しむ心配がない生活がどんなに彼らにとっては心休まることだったでしょう。

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展示にあった、怖い人形(苦笑)

最初本当に人がいるんだと思ったら、人形でした。
なんで髭剃りあとがこんなに青々としてリアルなんでしょう、、、(汗)

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ところでこちら、前日に行ったKinsaleのインフォメーションセンターにも展示があったのですが、、、
これを見ると

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こちらを思い出します。

Scotish Widowsと言う年金の運用会社の広告なのですが、歴代女性モデルの方がこのケープを着ているのが特徴なのです。

と言うことで、このケープ、スコットランドがオリジナルなのだと思っていたら、なんと、キンセールがオリジナルなのだそう。

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興味のある方はこちらを読んでみてください。

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タイタニック号や豪華客船、移民の歴史などなど、充実の展示で1時間半以上じっくり見学に費やしました。
とても見どころが多くて興味深かったです。

長くなってしまったので、コーブ後半は次に続きます。
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by jamieoliverlove2 | 2015-04-24 00:00 | アイルランド・2015


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